タクシー運転手

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タクシー運転手を目指す方に伝えたい、急かされた時の対処法

タクシー運転手としての日々は、さまざまなお客様との出会いに満ちています。


その中で時々、「急いでくれ」というリクエストをしてくるお客さんがいます 。


この記事では、 お客さんに「急いでくれ」と言われた時の、僕の対処法を書いていきたいと思います。


この文章は、これからタクシー運転手を目指す方や、新人の方に向けて書いています。


事案に対する対処法は人それぞれ異なりますが、皆さんの参考になることを願っています。


この内容が少しでも皆さんの役に立てば幸いです。ぜひ読んでみてください。

 

 

とにかく安全第一!

僕の場合は「急いでくれ」と言われてもスピードを上げるようなことはしません。


アクセルを強く踏んだり、強めにブレーキをかけてみたりして急いでいる感じを演出することはありますが、実際にはスピードは普段とそれほど変わりません。


いざ事故や違反をしてしまっても、お客さんは何の責任も取ってくれないし、何かあったら余計に時間がかかってしまいます。


また、一人のお客さんのために自分の免許証に傷つけるわけにはいきません。


まして、事故なんて起こしてしまったら仕事どころではありません。

 

 

●課題の分離

急かされると運転に支障が出てしまうので、「急かされても一切動じない」と、心に決めてしまう事が大切です。


お客さんといっても赤の他人、舌打ち打たれようが、タメ息を吐かれようが、グチグチ言われようが関係ありません。


信号で停車してる時にお客さんが貧乏ゆすりしようものなら、運転席に若干揺れが伝わってきますが、一切おかまいナシです!


お客さんのイライラが伝わってこっちのメンタルを動かされてしまっては、そっちの方が危ないです。


「お客さんのために急がないと!」ではなく、「あらまぁ、大変ですね」と、他人事として捉えるか、放置です。

 

 

●防犯カメラが味方に

仮に「急いでくれ」と言われたにも関わらず、遅れたことでクレームがあった場合でも、上司には防犯カメラの映像をもって説明し、こちらに落ち度が無ければ責められることはありません。


それでも「 お客さんの言うことを最優先にしろ」 なんて言われたら、そこはやばい会社なので辞めた方がいい思います(笑)


ただし、お客さんとのやりとりで問題が発生した場合、防犯カメラの記録はお客さんへの対応の状況を証明する証拠となるので、お客様に歯向かったり、不適切な発言をしたりすることは避けなければなりません。

 

 

 

●タクシーの役割

タクシーは、 安全 安心 快適 迅速をモットーにしています。( 会社によって微妙にことなりますが、だいたいこんな感じ)


「 急いでくれ 」 というからには、何かしら事情があり、急いでるからタクシー乗る、というのもわかります。


モットーに「迅速」と書かれてるとはいえ、それはあくまで法律を破ることなく、安全を保証する範囲内でのことであり、バスよりは速いかもしれませんが、タクシーで時間の遅れを取り戻そうとするのはお勧めできません。

 

 

経験談:時間管理はお客さんの責任

運転手になって間もない頃の話ですが、70代のおじいちゃんが乗車し、


「道は俺が教えるから早く出せ、急いでるんだ」


と言われたので僕はルート確認をせず、そのまま走り出しました。


しばらくすると「もっとスピードを出せ」と文句を言い出してきました。


さらに、「 今の黄色は止まる必要ないだろ」「 わざわざ一時停止で止まる人がいるか」などと、次々文句を言ってきたのです。


しまいには誰かに電話して「 この運転手が遅いから遅刻しそうだ 」 なんて言い出しました。


………!!(;゚Д゚ノ)ノいやいやいや!


自分の時間管理能力の無さを人に押し付けるないでくださいよ!!と、お客さんに言ってやりたかった。


なんとか無事に目的地に着いたものの、お客さんはブツブツ言いながら釣り銭受けにお金を叩きつけるように置いて車から出ていきました。

 

…どういう人生を歩めばこんな人間が出来上がるのだろうと思いました。


ちなみになんとかお客さんのために頑張ってたどり着いた目的地は、居酒屋でした。

( ゜o゜){………)

 

 

●最後に

「急いでくれ」と言われると焦ってしまうかもしれませんが、タクシー運転手の役割は安心・安全・快適・迅速を提供することです。


時間がない、急いでいるというのはお客さんの課題なので、無理して事故や免許に傷を付けるリスクを負ってまで要望に答える必要は無いと、僕は思います。


以上です、ありがとうございました(^^)